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よっしゃ!とことん語るか!?

 先日、猫の爪を守る権利、犬の尻尾と耳を守る権利をめぐってごたごたというニュースに関しての感想を書いたのだが、ゆみちんからまた刺激を受けるようなコメントをいただいたので、こうなりゃとことん書いとくか、と。もともと、この手の話題では言いたいことが山ほどあったので、最初からさらりと取り上げたこと自体間違いだったかもしれない(苦笑)。


 まず、猫のデクロウや犬の声帯除去と、犬の断尾や断耳など、さらに去勢手術というものは一緒くたにして考えてはいけないと思うのだ。なぜ別々に考えなくてはいけないかというと、それぞれの行為の理由となるものが違うからである。以下にその理由(ほぼ客観的)と、それを行っても良いと思うかどうかのわたしの意見を記す。


■去勢手術
 理由は2つ。むやみやたらに子どもを作らせないためと、交尾や出産を伴わない発情を繰り返すことによるホルモンバランスの崩れを防ぐため。
 もちろん全身麻酔による手術のリスクはあるが、その後、精神的に安定した生活を送れるというメリットも。そしてなにより、無責任な繁殖により処分されてしまう子犬や子猫たちがいなくなるということ。よって、わたしはこの手術には賛成である。
 健康な体にメスを入れるのはカワイソウとか、自然なままで生活をさせてあげることが一番、とかの理由で反対意見を述べている人をたまに見かけるが、犬も、猫も、人間のペットになった時点ですでに本能に根ざした自然なままの生活というのは不可能なのだから、新しい生活環境の中で、彼らがどう健やかに一生を過ごせるかということをまずは考えるべきだと思う。

■犬の断尾や断耳など
 起源についてはそれぞれの犬種で色々な説がある。
 まずは犬が仕事に従事する際、邪魔になるものだったからというもの。狩猟犬種では野山を走る際に枯れ枝などで耳を傷つけやすく、そうやって傷つけた場合、傷が化膿しやすいのであらかじめ邪魔な部分は断耳する。また、猟の際、尾を振って音をたてないようにと断尾する。ドーベルマンなどのガード犬は犬同士争う際に尾や耳が弱点とならないよう切っておく。
 あるいは病気を予防するため。不衛生になりがちな垂れ耳の犬種や、同じく長い毛に糞尿がつきやすく不衛生になりがち長毛犬種の尾など。
 そして、単なる見た目として。血統書を管理しドッグショーなどの開催をしているJKC(ジャパンケンネルクラブ)が、スタンダード(その犬種はこうあるべきという規則)を定めており、それに合致するように断尾・断耳が行われる。まさに整形。スタンダードから外れた犬は正規の金額で取引されないなどの理由もあり、ブリーダーは断尾・断耳せざるを得ない状況。

 これらそれぞれの理由は、現代の社会においてほぼ必然性のないものばかりである。家庭の犬はペットとして飼われているのであって、上記の仕事を行う犬などはほとんどいないであろう。また、不衛生になりがちなので、という理由も、数世紀前の犬と人間のありかたと現在とでは全く違ってきているであろうから、説得力のある理由ではない。ペットとして犬を飼うのなら、耳の掃除や歯磨きなど、その犬を清潔に保つのも飼い主の仕事なのである。よって、このようなこじつけと見受けられるような理由での断尾・断耳には、わたしは反対である。
 しかし、スタンダードが定められているということについて、これは伝統を守るという上では良いと思うのだ。たとえば人間の割礼も、習慣のない国ではなんて酷いことをするんだという反応になりがちだが、宗教上、非常に重要な儀式となっている国もある。これだって、病気を防ぐためだとか、性に関わる部分を切ることで聖別し神の選民の証しとするだとか、理由はかなりこじつけである。だが、何世紀何代にもわたって行われてきたものは、伝統となり、それに対してむやみに廃止などを訴えるものではないと思うのだ。よって、その犬種のスタンダード(伝統)となっている断尾や断耳を完全に廃止させることにもまた、わたしは反対を示す。
 ただし、このJKCのスタンダードが強い影響力を持ちすぎるのはどうかと思う。もっと細々と、伝統が根絶えない程度にがんばってくれるだけでいいのだが。いまはあまりにも影響が大きすぎて、本心は断尾・断耳を望まないブリーダーも、しないわけにはいかなくなってしまっているし、断尾に反対している人が子犬を探しても、断尾していない子はほとんどみつからないという状況になってしまっている。
 この件についてのわたしの結論としては、断尾・断耳は基本的にしないということが普通というところまで世間に広まること。しかし、わたしはスタンダードを守りたいのだという人がいれば、断尾・断耳は禁止ではない。また、スタンダードを連れた人をみなが偏見視することもない、というような社会になることが望みである。

■猫のデクロウ、犬の声帯除去手術など
 理由は、猫が爪で家具や人間などをひっかき傷つけるのでその防止のため。犬が無駄吠えをして近所迷惑になるのでその防止のため。
 結論。絶対反対。というか、それ以前の問題。そこまでしなくては飼えないのだったら、最初から動物を飼おうなんて思うんじゃない!
 そもそも、この理由とされているものは、躾や生活改善で防げるものだ。猫が爪研ぎ器以外のもので爪を研ごうとしたら、こまめに爪研ぎ器まで連れて行き覚えさせればいい。トイレの躾と同じだ。また、猫の爪に被せるゴムカバー(ペットショップで売ってる)をしたり、研がれて困る家具には猫よけ(アルミホイルとか嫌いらしい)を貼ったり、爪研ぎ防止用スプレー(これもペットショップで売ってる)を吹きかけたりと工夫すればいいではないか。その手間を惜しんで安易に爪の除去手術を行うなんて言語道断だ。
 また、犬の無駄吠えや、噛み癖もそうだ。彼らの吠える理由、噛む理由を考えもしないのだろうか。通常そういった癖は、散歩が十分でなくストレスがたまっていたり、不安感や恐怖心があるときに出るものだ。それを、原因の解決を図るのではなく、これまた安易に声帯の除去や、歯の切除に走ってしまうというのは何事か。
 手術以外の方法で解決できる策があるにも関わらず、手軽に手術という選択をする飼い主たちをわたしは許すことができない。だから、こういった手術が受けられるということ自体、わたしは反対である。
 
by mimimarutaro | 2005-03-13 14:08 | 社会・企業・問題


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